王瑞雲 ブログ。論文。

「新生存学の構築を! ー今こそ地球人の自覚を! ー」  王 瑞雲 Wang Rui-Yun

2020.5.14

病院の医療現場におられるスタッフの人たちのお話を聞いていますと、本当に大変な状態です。 そして毎日入る情報で、考えさせられることは多いです。である時、ふと考えてしまいました。

毎日毎日、世界は「人の生命の大切さ」をアナウンスしておられるのですが、今、同時進行で目立たないですが、全く逆のことも進んでいるのです。 東洋医学、哲学では大昔から「陰陽」の考え方があると教えていますので、私は納得しています。
又、子どもの頃、ある時母に呼ばれたのです。その時母は一枚のセルロイドの下敷きを見せ、「これほしい?」と私に聞いたのです。 かわいい女の子の絵がありました。私は喜んでパッと腕を伸ばし、「ほしい!」と下敷きを受け取ろうとしました。 母はさっと肘を引き、「これでも?」と裏の絵を私の前に突き出しました。とぐろを巻いた蛇の絵です。私はびっくりしてのけぞりました。
「おかあちゃん!」。
母は急に真面目な顔をして、私の目をじっと見つめてい居ました。
「みずこ、物事には必ず裏と表がある。すぐに飛びついてはいけないよ。裏表で合わせて本当だからね」と教えてくれました。
母の台湾式の「三猿」は「よく視て、よく聴き、口を閉める」なのですが、やはり私は独断的で、おっちょこちょいで、失敗ばかりしているのです。 でも経験するごとに、少しづつは進歩していると思います。本当はこんなコラムは嫌われるでしょうから、書かない方が良いのかもしれません。 でも、新コロナの世界的な感染で、この後時間が経つほどに、犠牲者が増えると思うと、やはり書かずにいられないのです。

「生きるか死ぬか?}毎日考え続ける人生でしたので、それでも私は生きていたい。私が生きたいのと同じように、ほかの人たちも生きていたいだろうなあと考えてしまうのです。それでせっせとペンを握っているのです。
今回の新コロナビールスに始まり、人類はこれからもたくさんの自然の微生物に侵され、まして科学が発達して、ゲノム編集さえできる時代。 どんな生物、生命体が出てくるか?想像もできないのです。それで化学兵器に細菌兵器。電磁波、放射能、マイクロロボットすらある?というと噂まである時代です。 人が生きるのを助けると同時に反対に人を消す研究。表立っては、私が経験したように、目によく見える、派手な戦争、世界のあちこちで、いまだになくなることはないのです。そのために世界中は莫大なお金をつぎ込んでいく。
それが現実であると知ると、こんなに「生命は大切」と朝から晩まで聞かされますと、「ジキル博士とハイド氏」の劇場はもう飽きた!と言いたくなるのです。

地球を破壊し、人類だけでなく植物、動物、あらゆる生物の生命を抹殺する準備が着々進んでいく。 そんな世界に人々は何もしないのか?見えないのか?と考えてしまうのです。 結局目先のことだけで、精いっぱいで社会の裏にも気が付かず、これから先自分たちに降りかかってくることにも気づかず、ああだこうだで終わってしまっている。
医療者の人々の苦労に対して、お世話になるくせに、感謝もなく差別?もしてしまうというニュースに、本当に人ほど難しい、理解しにくい生物もいないと考えてしまうのです。 新lコロナの後の世界がコロナより怖いと考えていて、どうかそんなことにならないでと祈る毎日です。 力を使わないで。いやなことは何でも他人の所為にして、内省もしないだろう人々もおられる、難しい世の中で、少しでも泣く人が少なくなりますようにと祈る私です。

行き着くところ、これからの時代は「人々が生きることを願って、祈る」宗教界の活躍の時代に入るのでしょうか? 世界には数知れないくらいの信仰があり組織として宗教の世界もたくさんあると思えるのです。今や宗教、主義、主張。思想、道徳観の違い。 言語、習慣も全部関係なく、ただ地球人として生存することが許される自然の中の自然の一部に過ぎない人類のホモサピエンス,それすら永遠のものでないのもわかっているのです。
そんな地球人が同じ地球人を殺し、抹殺する研究費の莫大なことを考えていますと、本当に何とも言えない気持ちになります。 医療者として「そんなに人を減らしたいなら、私たちは何もしなくてよいのでないか?」まさに内海聡先生の「医学不要論」になる。 でもやはり、私たちは「裏も表も」人が生きるのを手助けしたい。それが自分たちを生かすことだと信じてしまうのです。 宗教界の人々の活動で、世界中の人々が自分は一地球人ーという感覚を持てるようにすれば、争うことを期待して仕事する人々も変わってくる。 その代り「陰」の仕事を「陽」に切り替えていただくには、社会はきちんと代償を支払う必要がある。

地球の大掃除は実現できるでしょうか? 地球を取り巻く空気すら、相当に汚れ切ってしまっていると思います、地球の周りを漂う宇宙ゴミの清掃。 それができるとうれしいと夢見るのです。そんなお金だったら「喜んで税金払うよ」と。そんな声も聞こえそうです。


〈文責 王 瑞雲〉