王瑞雲 ブログ。論文。

「新生存学の構築を! ー東洋医学のこれからの価値ー」  王 瑞雲 Wang Rui-Yun

2018.8.20

今、人類はどうなるのか?将に「狂った猿(セント・ジェルジ著・国弘正雄訳)」の方向へ突き進むのか?それとも、少しは利口になって自滅から一歩でも離れようと努力するのか?東洋医学の哲学は今将にその真価を問われている気がする。


東洋と西洋と大雑把に分けられる各々の文明・文化は今これほどに地球が小さくなったから余りはっきり分けて考えられなくなってきている。あたかも男女、雄雌の区別がはっきりしなくなった生物の肉体的変化と同じ様に、全てがMIXされ新しいものができてくる気がする。


70才の頃より、私は脈診で胎児の性別を診るようになった。若い頃、温病学で「脈で胎児の性別を判断」することを知ったとき「どうしてそんなことができるのか」と不思議だった。でも、年齢を重ねている内に勝手にわかるようになった。1年前アメリカで、ある妊婦さんの脈診をしたとき、初めて間違ったのである。その人はもう妊娠7ヶ月だったが、体型から言うと、男の子を身ごもっている。それでもどうしても脈状は女の子なのだ。婦人科ではすでに「男の子」とわかっているという。そして私はふと考えた。「男の子」として生まれても、体と心が一致しない女の子っぽい「男の子」として成長するのではないか?そして友達達に内々で生まれくる赤ん坊を観察してほしいと頼んである。脈状での性別は、体内ホルモンの差ででてくるのではないか?


ともあれ、雌雄の性別の区別がはっきりしなくなったら、その種は絶滅種であると若い頃読んでいた。K.ローレンツ博士(動物行動学者)の本に出ていた。人類も絶滅種なのだろうか?私は長年「生き残るための最低要素は何か?(新生存学)」の研究を続けていて、日本の伝統的統合医療のすばらしさを発見し「日本は世界の鏑矢」であり「学びの国」とも考えている。つまり日本の進む方向で世界は変わるし、日本の社会または日本に住む人々の身体を診れば「我々は何をして良いか?何をしていけないか?がわかる」ということである。私のことではない。50数年前、東京女子医大の図書室で読んだ、ある西洋人医師の書かれた本にあった言葉なのだ。  


〈文責:王 瑞雲〉

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